天才にして天災の僕は時に旅人

天才にして天災の僕は時に旅人

天才にして天災の僕は時に旅人「第一部最終話」

 女王様の言う通り、モディさんからエキスを摂りだす画を想像してみたけれど、拷問のようなシーンしか頭には浮かばなかった。「話はこれくらいにして、あなた方に褒美を渡さなければなりませんね」「あ、ああ。そうでしたね」 僕は微妙な内容の褒美だったた...
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天才にして天災の僕は時に旅人「デレデレ」

 僕はミューさんに説明する前に女王様へ目配せする。 女王様は無言で頷き、ミューさんに説明する了解を得た。「この人はコペンハーゲンの海に棲んでいた男の人魚のモディさんです。海底都市の窮地を救うために来てもらいました」「お、男の人魚ですか!?…...
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天才にして天災の僕は時に旅人「選択肢なし」

「モディさんの棲んでる海底都市に連れて行ってもらえませんか?」 僕の言ったお願いに表情の曇ったモディさんが応える。「もうこの海底谷の海底都市には他の人魚は居ないんだ」「え!?」「50年くらい前まで男の人魚が多く居たんだけど、ある日突然病気が...
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天才にして天災の僕は時に旅人「男の人魚のモディさん」

 どれくらいの時間が経っただろうか?たった二人でやる海中でのクイズ大会に僕は飽きていた。 と言うか終わりにしたかったと言うのが本音である。 何故なら芹奈の出す問題は僕がすぐ解答し、僕の出す問題に芹奈が悪戦苦闘するというラリーが続いた結果、彼...
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天才にして天災の僕は時に旅人「女王様のフェロモン」

 ここからまた大嶽丸の力の出番だ。 足を動かすのを止めて足の裏から風を噴射! 自作のスクリューでスイスイ進む。「ちょっとキキ!これってどうやって泳いでいるの?」 手も足も動かさずに泳いでいるのだから当然の疑問だ。 着くまでに暫く時間も掛かり...
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天才にして天災の僕は時に旅人「コペンハーゲン」

 僕と芹奈はテレポートボックスでコペンハーゲンに着いていた。 芹奈のたっての希望があり、男の人魚を探す前にカステレット要塞と人魚像を観に行った。 人魚像に関しては「世界3大がっかり名所」に名前が上がっていて、想像してたよりもた確かに小さくは...
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天才にして天災の僕は時に旅人「海パン裏の装置」

「玉手箱と河童の情報…。目的を達成した暁にはありがたくいただきたいと思います」 微妙な褒美に対して微妙に喜んでおく。「ミューには悪いのですが、今後も地上のあなた達との連絡はミューを介して行うつもりです」 それに関しては僕に考えがあった。「女...
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天才にして天災の僕は時に旅人「ご褒美」

「ミュー、あなたは早速この枝豆を病気の者達に渡してください。人間の方々には私からお願いしたいことがあります」「承知しました。病気の者達がさぞ喜ぶ事でしょう」 指示を受けたミューは枝豆を背負って女王の間から出て行った。 女王様がこちらを見て話...
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天才にして天災の僕は時に旅人「人魚の女王」

「みなさん、あちらに見える城にわたし達を統べる女王シーアが待ってますので行きましょう」「はい。でもこの二人の事は女王様に話して無いんですよね?大丈夫でしょうか?」 ミューさんが少し考える素振りをして質問に答える。「きっと大丈夫ですよ。あなた...
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天才にして天災の僕は時に旅人「海底都市」

 暫く海底を進んでいると底の深そうな海底谷が見えて来た。 その谷に沿って更に深海深く潜って行く。 光の届かない深さはもちろん経験が無く、辺りは真っ暗闇で怖くもあった。 そしてもう一つの懸念が水圧だったのだが、この高性能バブルは水圧をものとも...