建設業経理士1級 財務分析 試験対策 自己流まとめ ノ7 財産分析の基本的手法 総合評価の手法

建設業経理士試験攻略 自己流!

財務分析の基本的手法

静態分析

 一時点または一期間のデータにもとづいて行われる分析

動態分析

 前期及び当期といった複数期間のデータにもとづいて比較考量的に行われる分析

自己単一分析

 特定の企業(自己)の一時点または一期間のデータにもとづいて行われる分析

 資本利益率、損益分岐点、当座比率、資本回転率

自己比較分析

 完成工事高増減率、付加価値増減率

 総資本増減率、自己資本増減率

企業間比較分析

 特定企業(自己)と同業他社または業界全体との比較を行う分析

 クロス・セクション分析ともいう

実数分析(実数法)

 財務諸表上の数値などの会計データまたはその他のデータ(従業員の人数など)の実数そのものを分析の対象とする

 単純実数分析

  単純にデータの実数そのものを分析の対象とする手法

 ○控除法

  関係する2項目の実数の差額を算定し、その差額の適否を検討する方法

 ○切下法

  資産をその時価などの財産換金価値まで切り下げ、その財産換金価値を分析の対象とする方法

比較増減分析

 複数期間の実数データを比較して差額を算定し、その増減の原因を分析すること

 ○利益増減分析

  複数期間の利益(通常は、前期と当期の利益)を比較して差額を算定し、その原因を分析すること

  比較損益計算書、利益増減分析表

 ○資金増減分析

  前期末の資金と当期末の資金とを比較して差額を算定し、その増減の原因を分析すること

  キャッシュ・フロー計算書の分析

  (正味運転資本型)資金運用表の分析

 

関数均衡分析

 資本、収益、費用などのデータ相互間の均衡点や分岐点を図表や数式を用いて計算し分析すること

 損益計算書分析、資本回収点分析、キャッシュ・フロー分岐点分析

比率分析(比率法)

 相互に関係するデータ間の割合である比率を算定して分析すること

 構成比率分析、関係比率分析、趨勢比率分析

構成比率分析(百分率法)

 全体の数値に対する構成要素の数値の割合である比率(構成比率)を算定して分析すること

 百分率貸借対照表、百分率損益計算書

 百分率キャッシュ・フロー計算書

 百分率製造原価報告書(百分率完成工事原価報告書)

関係比率分析(特殊比率分析)

 相互に関係する項目間の比率(関係比率)を算定し、企業の収益性、流動性、健全性、生産性などを分析すること

趨勢(すうせい)比率分析 

 趨勢=物事や社会の成り行きや流れのことを指す

 ある年度を基準年度とし、その基準年度の財務諸表上の数値に対するその後の各年度の財務諸表上の数値の比率(趨勢比率)を算定して分析する方法

 固定基準法

 基準年度を固定して趨勢比率を算定する方法

 移動基準法

 前年度を基準年度として趨勢比率を算定する方法

総合評価の手法

レーダー・チャート法

 円の中に選択した複数の指標を記入し、平均値との乖離の程度を視覚的に確認し、企業の総合評価を行う方法

象形法

 人間の顔や樹木などの図形により、視覚的に企業の総合評価を行う方法

 フェイス分析法

 人間の顔の図形で嬉しい表情、悲しい表情などにより視覚的に企業の総合評価を行う方法

 ツリー分析法

 樹木によって企業の総合評価を行う方法

 点数化による総合評価法

  指数法(ウォール指数法)

   標準状態にあるものの指数を100とし、分析対象の指数が100を上回るか否かによって企業の総合評価を行う方法

  考課法

   複数の指標を選択し、各指標ごとに範囲を指定し何点になるかの経営考課表を作成し、企業の実績値をあてはめることによって企業の総合評価を行う方法

多変量解析を利用する総合評価法

 統計学の多変量解析法を用いて企業の総合評価を行う方法

 

 主成分分析法

  多変量なデータをより少ない変数に要約し、相関するものをグループ化する方法

 因子分析法

  主成分分析法と同様に多変量なデータをより少ない変数に要約する方法

 判別分析法

  複数の指標からなる総合評価式により、分析対象企業がどのような群れに属するかを判別する方法

  多変量=多数の統計的変量の相互依存関係や従属的関係の解析を目的とする統計的手法とその理論の総称

  因子=一般にある物事の原因を分類した各要素のこと

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