2021-06

刀姫in世直し道中ひざくりげ 鬼武者討伐編

刀姫in 世直し道中ひざくりげ 第1話 旅立ち ノ11~13

 仙花が受け取った黒板をまじまじと眺めると、縦書きで四つの文字が刻まれていることに気づきく。文字は光圀からみっちりと教わり大体読めた。「鳳来極光(ほうらいきょっこう)....じっさま?」 これは何?という分かりやすい表情の仙花に光圀が頷く。...
刀姫in世直し道中ひざくりげ 鬼武者討伐編

刀姫in 世直し道中ひざくりげ 第1話 旅立ち ノ8~10

 「ふぅん、何だか犬の遠吠えのように聞こえるわねぇ。あたしはもう三十杯目を呑み終えたところだけれど、蓮さん、貴方は未だ二十五杯目よぉ。ちゃぁんと数えていたのだから間違い無いわぁ♪」 多量の酒を呑みながらもまだまだ意識のしっかりしているお銀は...
刀姫in世直し道中ひざくりげ 鬼武者討伐編

刀姫in 世直し道中ひざくりげ 第1話 旅立ち ノ5~7

  梅干しが雪舟丸の額を直撃する寸前! 寝ている筈の雪舟丸の右腕が想像を絶する速さで動き梅干しを人差し指と中指の間に挟んで掴んだ! さらには流れるように口へ運び一瞬とんでもなく酸っぱそうな表情をしたかと思うと、種子ごと飲み込み何事も無かった...
刀姫in世直し道中ひざくりげ 鬼武者討伐編

刀姫in 世直し道中ひざくりげ 第1話 旅立ち ノ2~4

 その夜、人里離れた西山御殿の一室では、明日いよいよ旅立つ刀姫こと仙花の前途を祝し、少人数ながら賑やかな宴が執り行われていた。「さぁみんな!刀姫の初獲物!猪が捌けましたよう。たくさん食べてくださいなぁ♪」 光圀世話役の絹江がざるいっぱいの猪...
刀姫in世直し道中ひざくりげ 鬼武者討伐編

刀姫in世直し道中ひざくりげ プロローグ~第1話 旅立ち ノ1

[プロローグ] 時は徳川幕府の栄えた江戸時代初期。 かつて「水戸黄門」なる別称でその名を轟かせた徳川御三家の一統である水戸藩藩主にして家康の孫にあたる水戸光圀。 物語を進める上で「光圀(みつくに)」の人物象について少々語らなければなるまい。...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [第一部 最終話]

匡は音速を超える衝撃波にもちろん備えていた!両の掌を前方に突き出し能力を発動する!「真空崩壊!消えてしまえ!」「バッシュン!!」 カラハグが全力で放ったクロウインパクトは、匡の能力によりかくもあっさりと掻き消された!「っ!?」 直後!匡の背...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [フルパワー]

「へ~。約束破りの王のくせに口だけは達者なんだなぁ。ちょっと呆れたぜ」 匡が呆れるのも無理はない。カラハグは接近戦をするのは危険と判断し、吐いた言葉とは裏腹にゆっくりと後退りして距離を広げていたのだから。「これくらい距離があれば十分だろう....
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [進化と真価]

 首の骨をへし折られれば普通の人間なら死に直結するであろう。その死の淵から自己治癒(復元)能力だけで復帰した匡は、以前の彼とは明らかに雰囲気が違って見える。 猛々しさがましたというか何というか、彼の身体に変化が起こり心境にも変化でもあったの...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [無意識]

 対峙する二人の距離は20mほどしか離れていない。 カラハグがその気になればあっという間に間合いを詰められる攻撃範囲であったが、すぐに攻撃を仕掛けるような素振りは無かった。「その言葉通り実現することは万が一にも無いだろうが、せめて我を楽しま...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [真っ向から]

「あの爆弾人間、生きているのか?...」 自身の所有する生物探知能力を働かせ、付近に人間のいることを察知したのである。 また何かに気付き後ろを振り向カラハグ。「瞬間移動の人間の仕業か......」 振り向いた視界の先には、倒れていたはずの飛...