2021-01

やしあか動物園の妖しい日常

やしあか動物園の妖しい日常 71~73話

[猫の名は]「お母さん!子猫!子猫がどこに居るか知らない!?」 ダイニングキッチンに駆け込み直ぐに訊いた。「何をそんなに慌てているのよ。ほら、お父さんを見てみなさい」「ん!?」  父を見ると、子猫を腕に包み込むように抱き哺乳瓶でミルクを与え...
沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい!

沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい! 【文明開化の時代に生きる】

「梅小路様の件は本当に申し訳ありませんでした。司様」 使用人の真琴さんは20歳。清楚でなかなかの美人さん。どちらかと言うとわたしと正反対のタイプかな... 歳下のわたしに立場上敬語を使ってくれている。「良いですよ真琴さん。もうあの方に関して...
やしあか動物園の妖しい日常

やしあか動物園の妖しい日常 68~70話

[子猫のよちよち歩き] 定食屋を出たあとは特に何がしたいという訳でもなかったので家に帰ることにした。「はぅ~、こんな筈じゃ無かったんだけどなぁ」 自転車のペダルを漕ぎながら手ぶらの自分を嘆いてボヤく。 河原を通ると川の水がキラキラと輝いて見...
沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい!

沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい!

[梅小路悟(うめこうじさとる)様]「司様~!梅小路様がいらっしゃいました~」 使用人の安達真琴(あだちまこと)さんが梅小路悟(うめこうじさとる)様を連れて来た。年齢22歳の貴族であるこのお方の見た目は気品があり、容姿も淡麗と言って差し支えな...
夢中の少女

夢中の少女

[暗い山道で]「凪、暫く寝てて良いぞ」 コイツが幼い僕を寝かそうとする。「...うん」 ファミレスで食べたハンバーグは大人サイズで腹がいっぱいになり眠くなっていたのだろう。幼い僕は10分と掛からず助手席で熟睡を始めた。 コイツは車内のラジオ...
やしあか動物園の妖しい日常

やしあか動物園の妖しい日常 65~67話

[猫を飼いたい] 皿洗いの手伝いを終えて、ニ階の自分の部屋のベッドに寝転んだ。 ダラダラとスマホでネットニュースをを見ながら独り言を呟く。「明日は休みだけどな~んにも予定入って無いんだよな~」 そう、明日はやしあか動物園に勤めてから初めての...
沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい!

沖田総司の忘れ形見は最高の恋がしたい!

 時は18XX年4月、文明開化の真っ只中。「きぃえいっ!」 たった今、婚約希望の挑戦者を木刀一閃で負かしてやったところだ。「ま、参りました!出直して来ます!」「別に出直す必要は無いですよ。あなたではわたしに一生勝てませんから」 どこやらの御...
夢中の少女

夢中の少女

[沈黙する親子] 「いやだ」と否定する言葉に対し、普段なら怒りをあらわにするコイツが首を振って薄い笑みを浮かべている。「凪、殴られたくなかったら出て来て一緒に外へ出るんだ」 最初よりも穏やかな言い方で再度呼び掛けた。「.........」 ...
やしあか動物園の妖しい日常

やしあか動物園の妖しい日常 62~64話

[元気づける] 外のベンチにアズキさんがちょこんと座り、約束通り待っていてくれた。「お待たせしました。アズキさん」「ううん、全然大丈夫」 わたしはアズキさんの横に座ったけれど、黙っているので暫く沈黙に付き合う。 事務所のある場所は小高い丘の...
夢中の少女

夢中の少女 2~3話

[アイツが変わってしまった日] アイツはこの六畳の狭い居間で、たまに仕事で外に出ている時以外は、いつもテレビや新聞を読みながら酒を呑んではくだを巻いていた。 僕はそれを見るのも聞くのも嫌で嫌で仕方が無くて、隣の寝室でずっと一人で遊んでいた。...