夢中の少女

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夢中の少女 3~5話

[小さなリュック] この年と日付けは鮮明に覚えていた。一生忘れられない衝撃的な出来事が重なった日だったから... 外を見ると陽が沈み、遠くが見えなくなるほど薄暗くなっている。もし、あの日と同じならそろそろアイツがこの部屋に帰ってくる頃だ。 ...
夢中の少女

夢中の少女 1~2話

[走馬灯のように]「ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…」 狭い個室に心電図の安定した音だけが響き渡る。 僕は、病院のベッドで静かに呼吸しながら眠る僕を眺めていた。 ベッドのすぐ横には、短めで癖の無い黒髪の少女がパイプ椅子に座ったまま眠っている。 彼女...
夢中の少女

夢中の少女

[暗い山道で]「凪、暫く寝てて良いぞ」 コイツが幼い僕を寝かそうとする。「...うん」 ファミレスで食べたハンバーグは大人サイズで腹がいっぱいになり眠くなっていたのだろう。幼い僕は10分と掛からず助手席で熟睡を始めた。 コイツは車内のラジオ...
夢中の少女

夢中の少女

[沈黙する親子] 「いやだ」と否定する言葉に対し、普段なら怒りをあらわにするコイツが首を振って薄い笑みを浮かべている。「凪、殴られたくなかったら出て来て一緒に外へ出るんだ」 最初よりも穏やかな言い方で再度呼び掛けた。「.........」 ...
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夢中の少女 2~3話

[アイツが変わってしまった日] アイツはこの六畳の狭い居間で、たまに仕事で外に出ている時以外は、いつもテレビや新聞を読みながら酒を呑んではくだを巻いていた。 僕はそれを見るのも聞くのも嫌で嫌で仕方が無くて、隣の寝室でずっと一人で遊んでいた。...
夢中の少女

夢中の少女

[走馬灯のように]「ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…」 狭い個室に心電図の安定した音だけが響き渡る。 僕は、病院のベッドで静かに呼吸しながら眠る僕を眺めていた。 ベッドのすぐ横には、短めで癖の無い黒髪の少女がパイプ椅子に座ったまま眠っている。 彼女...