2021-03

夢中の少女

夢中の少女 [事の始まり] [物音の招待]

「ちょっと早いけどお茶にしちゃおうかしら」 調理器具などの片付けが終わり、冷蔵庫横の壁に掛けられた時計で時間を確認する母。 時刻は午後2時半過ぎ。 手際良くインスタントコーヒーを作った母は、煎餅などの茶菓子が入った茶菓子器とコーヒーカップを...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [技のバリエーション]

そんな葵を見て歳下の美琴が気を使い声をかける。「葵さんは今のまま力を温存してくれてたらそれで良いの!いざという時に嫌というほど回復をしてもらうんだから」 そう言われた葵の眉間に皺が寄る。 昨夜の飲み会でメンバーが以前より打ち解け、話し方に馴...
夢中の少女

夢中の少女 [家事の対価]

そこから午前中のあいだずっと張り付いて母を見ていたが、居間の押入れの整理などをしていただけで特にこれといって不審な動きもなく、失踪に関連しそうな予兆は全く感じられない。 やはり母の失踪は自主的なものでは無いらしい。とすれば他人が絡んでいる可...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [空き家で休憩]

「猫だけど猫って呼ぶな!チャラだ!名前は教えただろ!」 帯電していた姿から普通の状態に戻ったチャラは細かいところで憤慨している。「ああ悪い。良くやったぞチャラ!」 取り敢えず言い直しておいた。 化け物カラスの生き残りが居ないか辺りを確認した...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [トライアングルアタック!?]

「このっ!」「ヴォッ!」 貫かれた腹部からドクドクと血が湧き流れるも、僕は腹部から突き出たクチバシに右拳をぶつけて消し飛ばした!「ギャァーッ!」 化け物カラスが絶叫を上げ、僕の身体からクチバシを抜き離れようとする瞬間に頭を狙って一撃!「消え...
夢中の少女

夢中の少女 [子供の夢]

 母はこたつの上にクリスマスカードを置き、手を添えボソボソとした聴き取れない声で呟きながらメッセージを書き出した。 そのメッセージの内容は今でも一言一句覚えている。 小学生当時のクリスマス翌日の朝、父にはプレゼントに対する感謝の気持ちを伝え...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [雄叫び!]

 カラスの群れが懲りずにバリアの破壊を試みているが、バリアには1ミリのヒビすら入らない。 しかし、元々薄い緑色で透明なだったバリアが更に薄くなっていくのが把握できた。 僕は緊張感がピークに達して「ゴクリ」と息を呑む。「いよいよですね八神さん...
夢中の少女

夢中の少女 [タイムトラベラー]

 こたつとテレビの電源点け、朝のワイドショー番組を視ながらお茶を飲む母。 そんなゆっくりとお茶を飲む姿を見ながら、ふと自分の状態について考える... 喉は渇かないし食欲も無い。 普通の人に僕の姿は見えないし声も届かない。 僕はこんな自分の状...
僕達の世界線は永遠に変わらない

僕達の世界線は永遠に変わらない [チャンスは一度きり]

 八神さんが目を閉じて集中力を高め両腕を地面に向ける。「鉄錬金、アイロンネット...」「ビキキィ」 八神さんの足元に黒く細い鉄の網が現れた。 線系は1㎜ほどで網目の幅は10cmくらいだろうか...その網が徐々に広がっていく。「やはり時間がか...
夢中の少女

夢中の少女 [目を離さない]

結局、小学6年生で迎えたクリスマスの日から母は帰らず、捜索も行われたのだが見つから無かった。 物語は僕が少女と会話をした世界から強制的に飛ばされた母の失踪当日の朝に戻る。 奇跡的に母の失踪の真相を知る機会を与えられたのだから、何としてでも真...