「行くぜ!先手必勝!流星ボム!!」
「ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!」
柴門がサバンナモニター戦と同じく、いつの間にか出現させた光球の流星群を放つ!
普通に流星を観察してみれば大抵、右上から左下へ流れるらしいが、柴門の繰り出す20以上の光球は真上のカラハグへ真っ直ぐ飛んで行った。
「カッカッ。この程度で必勝とは笑わせる…クロウインパクト!」
「バシュッ!」
カラハグが右の拳を真下へ振り下ろすと、拳を中心に半径3mほどの円形衝撃波が発生し、凄まじい速さでボムの流星群へ向かい空中でぶつかる!
「シュヴォン!ヴォヴォンヴォヴォヴォヴォン!ヴォヴォヴォヴォヴォン!!」
衝撃波の壁と衝突した光球がカラハグへ届く前に全て起爆してしまった!
勢いは若干衰えたものの、衝撃波がそのまま真っ直ぐ進み柴門を直撃する!
「ズオン!」
「ぐっ!?」
真上からの目に見えない打撃系のダメージを受け、紫門が地面に片足をつき舌打ちする。
「ちっ!口だけじゃねぇようだな…」
また腕組みをしながらカラハグがその姿を見下ろしていた。
そして。
「我が僕達よ!あの者どもに総攻撃をかけろ!」
「カァァーーーーーーーーーーーーッ!」
右腕を上に上げ振り下ろし化け物カラスの群れに号令をかけ、揃って呼応した化け物カラスの群れが動き出す!
何百羽という化け物カラスが一斉に下降を始め、その様相はまるで土砂降りの黒い雨が降り注ぐ地獄絵図と化していた。
予断を揺らさない状況と判断した美琴が素早く柴門のそばに駆け寄り葵も慌てて同行する。
「葵さんは柴門さんにヒーリング!わたしが能力全開で一瞬だけカラスの動きを止めるから柴門さんも全力攻撃をぶつけて!でも長くは持たないから攻撃が当たった瞬間に全員この場所を離脱するわよ!」
「OK!ヒーリングM!」
「分かった!全力をぶっ放すぜ!」
緊迫する場面での美琴が立てた作戦に即座に二人が賛同し、葵が柴門の回復を始め、柴門が両腕に光球を出現させ膨張させていく。
「サイコキネシス!全開ーーーーっ!」
「ギャッ!?ギャギャッ!?ギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ!!??」
美琴が化け物カラスの先頭集団に全開のサイコキネシスを放ち動きを止めると、後続の化け物カラス達がその先頭集団にぶつかり次々と玉突きを起こしたのだが…
「だめっ!?範囲が広すぎる!もってあと10秒!柴門さん行ける!?」
柴門の両腕にあった光球は既に手から離れ、直径3mはある特大サイズのものが両サイドに浮いていた。
「ああ!行けるぜっ!喰らいやがれカラスども!ツイン超ヘビーボムだーーーーーーっ!!!!」
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