「まずは…」
フィンが目をつむり「ふぅーっ」と息を吐くと…
「ボウッ!」
身体を光が一瞬包んだかと思うとすぐに消えた。
「これで身体の痺れは無くなった。じゃあ反撃させてもらいますよ!」
そう言うと剣をゆっくり前に構える。
「氷よ凍てつけ。氷の剣技!ブリザードラッシュ!」
フィンがその場で剣を連続して振り出すと、何も無い空間から鋭利な氷の塊が複数現れ高速でサカズキを襲う!
「波-っ!」
複数あった氷の塊はサカズキの気功波一発で全て消されてしまった!
「油断大敵!まだまだ行きますよ。それっ!」
既に別の場所へ移動していたフィンが同じように氷の塊を作りだして放つ!
「波―っ!」
これも気功波で消されたが更に移動して氷の塊を放つ!
フィンが同様にして一連の行動を数回繰り返すとサカズキに異変が起こった。
「ハァハァハァ、しつけえなぁ」
サカズキが尋常で無い汗を掻き息が上がって来たのである。
「ザシュザシュッ!」
「うぐっ!」
とうとう気功波を出せなくなり、大剣での防御をすり抜けた数発が身体を斬り裂さいた!
ここでようやくフィンの攻撃が止まる。
「サカズキさん、気功波の乱発はリスクが高すぎましたね。身体が重くなってしまったんじゃないですか?」
「ああ、オレの計算違いだったようだ。まさかお前が魔法剣技をあそこまで連続して放てるとはな…」
常人が魔法剣技を連続して放てるのは精々2,3回が限度である。
サカズキを追い詰めるためにフィンが連続して放った魔法剣技の回数はなんと7回であった。
しかし、そのような離れ業をやってのけた当のフィンは平然としていたのである。
「そろそろ決着をつけさせてもらいましょう!」
フィンが苦しそうにしているサカズキに向かって剣による連続攻撃を繰り出す!
「うぐぅあっ!」
気功波乱発の反動で身体が鉛のように重くなっていたサカズキは防戦一方になり、それも完全に防ぐことは出来ずに身体を斬り刻まれてしまう!
そして遂には大剣を握っていた両腕に力が入らず垂れ下がってしまった。
フィンがサカズキのノーガードになった隙だらけの首に容赦なく斬りかかる!
「ダメーーーーーーーーッ!!!」
ドラゴンの咆哮のような叫び声が闘技場に鳴り響いた!
観戦客らが驚き、声の発生したであろう場所に目を向けるとそこに居たのはミアだったのである。
試合場のフィンの剣の刃はサカズキの首数センチ手前でピタッと止まっていた。
「ハハ、嬢ちゃんに救われちまったな。オレの負けだ」
サカズキが負けを認めると、審判員が勝利者フィンの名を告げて試合は終了したのである。
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