一瞬目も眩むような光を放ち家屋数軒が吹き飛ぶほどの凄まじい爆風が起きた!
極圧の鉄壁のお陰でその爆風の影響を受けることなく、飛鳥井、八神、柴門の三人が屋根上に居るチャラのそばに着地する。
「復帰出来て良かったなぁチャラ!」
葵に任せて大丈夫だと確信していたけれど、一応気にかけていた飛鳥井が笑顔で声をかけた。
「まぁね….ところで、カラハグにやられたオレをた助けてくれて、あ、ありがとう」
猫なのに律儀なチャラがトランス状態を解き、気恥ずかしそうに礼を言った。
「仲間にしたことだ。気にすんな♪」
そんなことよ
と言いながらも飛鳥井は嬉しそうな表情をしている。
そこへ下の部屋の窓から美琴がスーッと浮いて出て、三人と一匹のそばに降り立つ。
マンガ限定ではあったが、ドラゴンボールファンの柴門が誰よりも反応が大きかった。
「すげぇな美琴!まるでリアル舞空術だな!遂にそんなことができるようになったか!?」
「サイコキネシスの応用よ。そんなことより葵さんと結月ちゃんは力を使い果たして気絶しているわ。匡君も未だ目を覚まさない。あいつは、カラハグはどうなったの?」
三人と一匹がそれぞれ全員へ目線を流す。
「まぁ完全に不意をついた柴門渾身の『ギガントボム』が直撃したんだ。流石に死んでるか重傷を負っているはずなんだけど…..ん〜生きてたらとどめも刺さないといけないしちょっと覗いてみますか」
「ヴン!」
飛鳥井が家屋の倍はある高さの鉄壁天辺に瞬間移動する。
他のメンバーも飛鳥井に続き屋根上から鉄壁天辺に飛び移った。
そして、四人と一匹がカラハグが居るであろう地上の地点を揃って見下ろし確かめる。
「煙でよく見えねぇな…」
視界に灰色の濃ゆい煙しか入らず柴門がぼやいた。
地上では大爆発によって発生した煙が立ち込め様子を確かめることは難しかったのである。
「みんな、気を抜くなよ。カラハグの姿を確認したら総攻撃を仕掛けるぞ」
決して油断している訳ではなかったが、飛鳥井の指示で全員に緊張が走り、表情が引き締まって集中力を高めた。
モクモクと上がっていた爆煙が徐々に晴れ、無惨な瓦礫と塵の溢れる地表がゆっくり姿を現す。
全員がカラハグの姿を見つようと辺りを隈なく見渡すも、瓦礫や塵の下にでも埋まってでもいるのか影も形も見当たらない。
そんな折、猫だけにこの中では野生の感が特段鋭いチャラがサッと上空を見上げ。叫ぶ!
「奴は上だっ!!!」
緊急性のある叫び声に全員が反応し上空へ素早く視線を向けた!
コメント